キモノプロジェクトに参加。

2018/05/01(火)
 東京オリンピック・パラリンピック開催までに、世界196ヵ国を表現した着物制作を行っている「キモノプロジェクト」。その100ヵ国完成の披露式典が、4月29日(日)、久留米市で行われました。 九州各県の高校生が着物のモデルを務めましたが、本校からも生徒5名が長崎県代表として参加いたしました。生徒が着用した着物には、それぞれネパール、オランダ、ナイジェリア、ポルトガル、カタールの国々をイメージしたデザインが表現されています。
 以下、生徒のステージ上での凛とした姿とともに、着物のデザインに込められたメッセージをご紹介します。
(※「KIMONO PROJECT様のホームページより引用」)
【ネパール】着物
 ネパールの多文化・多民族・多様性を色にたとえ、カラフルにデザインされています。着物全体を弧を描くように包み込むのはネパールの国花ラリーグラスと瑞雲。裾で日本の国花のサクラと重なります。右袖にはお釈迦様が生まれた地「ルンビニ」、左袖には1956年に日本隊が世界初登頂した「マナスル」が描かれています。
【ネパール】帯
帯にはネパールの国歌を記し、また、ネパールの多様性・多文化・多民族をそれぞれ花にたとえ、花環とするその歌はキモノの市松模様に込められた想いと重なります。
【オランダ】着物
日本と古くから国交を持つオランダは、長崎の出島とゆかりが深く、オランダ大使館は出島の形に建築されています。そのような関係を考慮し当時の出島にオランダ国旗がはためく様子を描きました。また、オランダ王宮やドムトールン、運河を航行する船などオランダの名所文様を全体にちりばめ、チューリップの花やバラの花をローケチ染によって描きオランダの古典文様を用いオランダの歴史の深さも表現した作品です。
【オランダ】帯
西陣の手織引箔の技法で本金箔やプラチナ箔用い、広大なチューリップ畑や風車、アムステルダムの運河をデザインしています。不変の輝きを持つ本金箔と、水、空、緑を表す模様箔を用い色鮮やかな金糸で華やかに織り上げました。
【ナイジェリア】着物
日本の琳派の様式美を制作の主題としました。
国鳥のカンムリ鶴を雄々しく描き、極楽鳥花などの花で華やかに飾りました。
ナイジェリアには254の部族が共存しているので254の蝶で描きこみました。
色彩はナイジェリアグリーンを中心としながら、赤道と太陽を赤、熱帯雨林から見上げた空を青で描き、金箔を多く使用することで琳派画を彷彿させる豪華絢爛な作品となっています。
【ナイジェリア】帯
ナイジェリアの遺跡から出土した宝物の仮面や放射状の文様から取材し、グリーンと金を用いて印象的なデザインで織り上げています。
【ポルトガル】着物
「エンリケ王のモニュメント」「コインブラ大学教会の天井画」「アデレージョ王室のタイル画」「アーモンドの花」「ベレンの塔」、 そして「ポルトガル海軍練習船ザグレス号」などをモチーフにして、大航海時代の幕開けを飾ったポルトガルの文化や歴史に注目して制作しました。
大きな山波の取り方に割り付けられるように描かれた紋様は、気品と風格に溢れています。
【ポルトガル】帯
「アズレージョ」といわれるタイルの紋様に注目して、西陣の手織りの技術と佐賀錦の製法を用いて、丹念に織り上げられました。
【カタール】着物
正面から見るのは、この地で古くから住んでいた砂漠と、近代化し立てられた高層ビル群。
カタールの昼。
後姿に描かれているのはカタールの夜。夜の星空と美しいアラビア海。
赤く染められているのが、この国の発展に寄与した石油資源。
カタールの「昼と夜」を一つのKIMONOで表現した。
【カタール】帯
西陣の帯地で中東の華文を織り込んだ帯地に、「虹染め」の技法できものと同じコンセプトで表現された面を表地としている。
裏地には、夜のカタールに描かれた「アラビア海」をイメージしてグリーンが使われている。
ショーが終わって、ほっと一息。
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